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とても素敵な六月でした/てるとくん

  • 執筆者の写真: サブ! ちわん
    サブ! ちわん
  • 2024年6月30日
  • 読了時間: 1分

本家様:Eight 様


潰された私の体躯は酷く脆い固形と化して

音ひとつしない市街地で忌々しい不祥を呪うのさ


道徳の向う側であなたは吠えている

淡泊な言葉の裏側が透けているよ

真昼の無彩色を不穏な色にして

本当に馬鹿な嘘つき


薫る夏風に誘われて霞む死神も泣いていた

始まりの合図が轟いて咽ぶ飛行機雲

閉塞と千の世迷言で回る膿んだ世界が終る前に

夢の中さえもずっと、焼きつけたいの


草臥れた回転木馬、見たくもない欺瞞の産物

仕組まれた惨劇の丘に咲いた蓮華は枯れるのだろう


私を穿っていく醜い透明

灰色の心が無数に悲鳴を上げるの

背徳の白い息も次第に白銀が

覆い隠してしまうよ


湿る街角に飛び散った抉る感覚を放つのさ

吠える迷子犬を葬って黒煙の立つ空に

問い掛けと千の綺麗事で回る膿んだ世界の終りなんて

呆気の無いくらいでいいと、吐き捨てたいの


喚く踏切が遮って、これで全て終りなんだろう

さよならの合図が轟いて溶ける飛行機雲


がなる現世の境界で愚かなあなたは泣いていた

薫る夏風に誘われて、悲しくなどないさ

天国も地獄も無いのなら

こんな泥塗れの現実を誰が裁けるの


透過、「また会いましょう」

 
 
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